企業や労働者を取り巻く状況は刻一刻と変化しており、企業生き残りのため、労働者の生産性、健康向上のために、職場や組織における人間行動を科学的に明らかにする産業・組織心理学に期待されていることも多い。本書は人事、組織行動、作業、消費者行動といった主要研究部門に沿って8テーマを置き、基礎的トピックと現代的課題についての解説とそれぞれ2章を設けた構成としている。基礎的な研究を学んだ上で、それらを背景とした応用研究が現代社会における課題解決にどのように活用されているのかを理解できることを狙う
以下に誤りがございましたので訂正させていただきます。
p.77 1行目
(誤) 報酬(個人,非個人),互恵性,平等性から成る
(正) 報酬(非個人),互恵性,平等性,地位から成る
目次
1章 集団・組織と人の行動(グループ・ダイナミックス)
1集団パフォーマンス 2 集団意思決定 3 同調と服従と内部告発
2章 集団・組織と人の行動(グループ・ダイナミックス):現代的課題
1チームワーク 2 コンフリクト 3 ダイバーシティの高まる職場
3章 ワーク・モティベーション(動機づけ)
1モティベーションの概念 2モティベーションの内容理論 3過程理論 4ジョブ・クラフティング
4章 ワーク・モティベーション:現代的課題
1ワーク・エンゲイジメント 2 成果主義とモティベーション 3 自己決定理論の発展 4 超高齢化社会における女性と高齢者の働き方
5章 リーダーシップ
1特性論 2行動論 3状況論 4認知論 5関係論 6変革論 7その他のリーダーシップ理論
6章 リーダーシップ:現代的課題
1パワーハラスメントとリーダーシップ 2リーダーシップと文化
7章 人的資源管理と採用選考
1人的資源管理 2 採用選考
8章 人的資源管理と採用選考:現代的課題
1多様化する雇用形態 2ダイバーシティ
9章 キャリア
1キャリアとは 2キャリアの選択 3キャリアの発達 4キャリアの転機
10章 キャリア:現代的課題
1流動化 2脱組織化 3長寿化 4多様化 5キャリアカウンセラー、コンサルタントの役割 6今後のキャリア
11章 ストレス
1ストレスとは 2心理学的ストレスモデル 3医学的視点に基づいた職業性ストレス理論 4心理学的視点に基づいた職業性ストレス理論 5職場不適応の心理学的視点による理解 6心理学的職場ストレスモデル
12章 ストレス:現代的課題
1職場ストレス 2労働者の心の健康 3 職場ストレスに対する心理的支援と産業カウンセリング
13章 消費者行動
1消費者行動とは 2消費者の購買意思決定 3消費者の価格判断 4購買後の消費者心理
14章 消費者行動:現代的課題
1購買意思決定過程に影響を及ぼす今日的問題 2価格とお金にまつわる今日的問題 3「選択」と「満足」における今日的問題 4身体化認知と感覚マーケティング
15章 ヒューマンファクター
1事故とヒューマンファクター 2わが国における事故の実態 3事故と不安全行動 4リスク・マネジメント 5これからの安全研究の方向性
16章 ヒューマンファクター:現代的課題
1遮断かんのない踏切で自動車ドライバーに一旦停止してもらうには 2ホーム上の酔客による事故を減らすには 3焦り慌てによるヒューマンエラーを防ぐには4 ヒューマンエラーと心理学的考え