軽妙な筆致で離婚家庭を描いた「ウホッホ探検隊」など、時代と女性をテーマに書き続けた作家・干刈あがたの生涯を照らし出す本格的評伝。胃がんのため49歳で逝った彼女の作品の奥に潜む、内的な必然性が初めて解き明かされる。
著者:小沢美智恵は小説「妹たち」で川又新人文学賞受賞(1993年)、評伝「嘆きよ、僕をつらぬけ」で蓮如賞優秀賞受賞(1995年)、小説「冬の陽に」で千葉文学賞受賞(2006年)
目次
第1章:父と故郷の島
第2章:自己犠牲からの退却
第3章:もうひとりの「わたし」
第4章:母と子――それぞれの旅立ち
第5章:余命とのたたかい